働く女性を幸せにするメールマガジン
働く女性を幸せにするメルマガ『bizMag』(vol.5)
2006/09/18
読者の皆様お待たせいたしました。 bizwomanメルマガ第5号です。 まずは、読者の皆様、このメルマガをお受け取りになり、そして読んでくださり、ありがとうございます。
bizMagでは、女性起業家など、働く素敵な女性のインタビューや、働く女性を幸せにするための情報を皆様にお届けします。発行は月1-2回を予定しています。

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2006年09月18日 bizwoman編集責任者:畑瀬千景
発行者からのメッセージ
お待たせしました! bizMag第5号のインタビュイーは、現在アメリカの大学院で、DVなど女性を取り巻く問題について専門に研究されている、新居道子さんです。
学問の観点から、女性の環境を一緒に考えていければいいなと思います。
Today's bizwoman
『DVやセクハラについては
男女一緒に考えていくことが必須』
THE UNIVERSITY OF TEXAS AT AUSTIN
大学院在学中
新居道子 さん
神奈川県出身。早稲田大学法学部卒業後、教育系出版社、外資系メーカーを経て現在は、THE UNIVERSITY OF TEXAS ATAUSTIN(テキサス大学オースティン校)大学院でWomen's and Gender Studies(女性学)を学ぶ。
http://www.utexas.edu/
インタビュー
畑瀬:まず初めに、道子さんの研究分野を教えてください。
Liberal Artsという学部の、Women's and Gender Studiesというセンターに所属しています。日本でいう女性学ですね。 とはいってもフェミニズムばかり勉強するというのではなくて、それぞれの学生の研究範囲はアメリカの教育問題、ナショナリズム、軍事問題、HIV問題、映画と性、などと、驚くほど多岐に渡ります。私自身は、ジャーナリズム、法律、政治、歴史学の観点からドメスティック・バイオレンス(DV)と移民女性について研究しています。
畑瀬:私も、DVにはとても興味があり、大学の時のゼミでDVについてレポートを書いたことがあります。
道子さんは、なぜ、あえてアメリカで、DVの勉強をしようと思ったのですか?
理由は、はっきりとはわかりませんが、アメリカでの経験と、日本での経験のいろいろなところから影響を受けたのだと思います。
中でも大きかったのは、大学3年の時にアメリカへ交換留学したことです。そこで、「女性と法」というクラスをとり、女性を取り巻く問題だけでなく、移民女性や、障害のある人たち、セクシュアルマイノリティーの人たちなど、いわゆる少数派と言われる人たちについて、法律や社会学の観点から勉強したことがこの分野に興味を持つきっかけになりました。
また、私自身の周りでも、DVやセクシュアルハラスメント、性犯罪被害に遭った人たちがとても多いんです。でも、実際に、相談されても私自身がしっかりとした知識を持ち合わせていなくて、何もしてあげられなかったんです。そして、そういう被害に遭った子たちは誰にも言えず悩んでいたということを知って、もっと勉強してみたいと強く思うようになりました。
畑瀬:最近ではどんな事例を研究したのですか?
特に移民女性とDVの関係について研究しているので、インド人女性とDVや、米軍の軍人と結婚したアジア人女性とDVの関係、留学生家族とDVなどについて研究したりしています。多くの事例は、言葉や文化の違いで、さらに悪化しているといった感じですね。
それから、DVだけではなく、セクシュアルハラスメントの問題についても興味を持っています。
畑瀬:DVやセクシュアルハラスメントの被害者に関して、何か共通点はありますか?
アメリカでは、「女(性別)」、ということだけじゃなくて、「人種」っていうキーワードが入ってくることが多いのではないかなと思っています。
畑瀬:具体的にはどのようなことでしょう。
アメリカでは、アジア人や他のマイノリティーが多いので、DVやセクシュアルハラスメントの問題を考える際にも、性だけではなく、人種や文化といったことも頭に入れなくてはなりません。例えば、日本人女性は、「おしとやかで、NOと言えない」などのステレオタイプを持たれていることがあるので、そういう弱みにつけこまれて、セクシュアルハラスメントなどの被害に遭うケースもよく聞きます。もちろん日本人女性だけではなくて、他のマイノリティーにも色々なステレオタイプがあるので、その被害実態は様々だと思います。
畑瀬:なるほど、世界中から色々な人種、国籍の人が集まるアメリカでは特に重要なポイントかもしれませんね。
そうですね。DVやセクハラ自体は日本でも大きな問題だと思うのですが、現在色々な人種の人が集まってきていますし、これからそういう問題は増えていくと思います。
畑瀬:セクシュアルハラスメントは、組織の中で問題になることが多いですね。
そうですね。でも、自分が被害に遭ったとき、また友達から相談を受けたとき、実際に見聞きしたとき、どうやって対応していいかわからないという人が多いのではないでしょうか。本来なら、こういった知識は、個人が当たり前のこととして知っているという状況が理想的なのですが。特に学校では、性犯罪やセクシュアルハラスメントなどについて、当然の知識として教えるべきじゃないかというのが私の意見です。
畑瀬:確かに、セクハラやDVについて、あまり学校で教えてもらったという記憶は無いですね。
そうですね。被害者も加害者もまだまだ知識が足りないのです。また、被害者が相談するであろう、第三者にも知識が欠けていますよね。例えば、被害に遭った子に対して、配慮のある気配りができなかったり。逆に、傷つけてしまったり。アメリカでは、そういう取り組みをしている学校が結構あるようです。NPOが学校に赴いて、一緒に取り組みをしているみたいですね。
畑瀬:そういった専門の知識を持った人たちの力を借りられる事はありがたいですね。道子さんの通っている学校では、どんな取り組みをしているのですか?
私が今学期、アメリカでとり始めた演劇のクラスがあるのですが、それがとても面白いんです。ブラジルで生まれた演劇方法なのですが、DVやセクシュアルハラスメントや性犯罪などの様々な暴力の問題を学生たちが舞台で演じます。観客が「POSE」と言って、自由に場面を止めることができます。一方通行じゃない、相互通行の演劇スタイルなんです。そこで場面が止まった状態で、登場人物たちの体の位置、顔の表情、言葉の使い方から、観客が自由に発言できます。例えば、「その男の人が今彼女に手をおいてて、その子はすごく困った顔をしてるけど、何もいえないみたい。」「友達が、酔っ払ってる女の子を置いて先に帰っちゃったけど、これは問題だ思います」などなど、みんなで意見を出し合って、一緒に演技する人も観客も、ともに考えて行こう、という趣旨のものです。うちの大学は、全米でも先駆的な取り組みをしている大学みたいですね。
畑瀬:それは面白いですね。
ロールプレイングでないにしても、こういった問題を、男女が一緒に考える場がもっとあればいいのにと思います。
本当に、そう思います。被害者になりやすい女性はもちろん、男性側のメリットとしては、「自分の友達、あるいは家族が被害者になったときの対処法がわかる」「周りの危険な信号に気づけるようになる」、また学ぶことは自分自身を見つめることにもなるので、「自分自身が加害者になってしまうリスクを減らす」ということが挙げられますね。
畑瀬:「男女で考えていく」という点では、bizwomanの考え方と通じるものがあります。DVにしろセクハラにしろ、性別や人種、あるいは個人によって価値観や感覚の違いというものがあるということを認識することが、双方にとってとても大事な、大きな一歩と言えますね。
編集後記
大学時代に交換留学をし、日本にもアメリカにもたくさんの友人がいる新居さん。(私もその一人です。)
彼女が研究している分野は、数多くの女性が経験し悩みを抱える問題の一つです。
自分だけでなく、より多くの女性の悩みを解決するために研究を続ける新居さんを、女性として人として、非常に尊敬しています。
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