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働く女性を幸せにするメルマガ『bizMag』(vol.20)
2007/6/30
発行者からのメッセージ
記念すべきbizMag第20号は、アメリカ国務省でお仕事をされているアン・イマムラさんのインタビュー内容です。
前半は、イマムラさんのお仕事について、お伺いした内容をお届けします!
Today's bizwoman
『国際結婚でもそうでなくても、価値観の衝突は起こるもの。』
アメリカ国務省教育養成機関地域研究ディレクター、
ジョージタウン大学非常勤教授
アン・イマムラさん
社会学博士。
上智大学(日本)、マラヤ大学(マレーシア)、メリーランド大学(アメリカ)で教鞭を執る。
現在は、アメリカ国務省のForeign Service Institute(教育養成機関)でArea Studies(地域研究)のディレクターとジョージタウン大学の社会学非常勤教授を兼務。
著書に、『Re-Imaging Japanese Women(University of California Press, 1996)』、『Urban Japanese Housewives: At Home and in the Community(University of Hawaii Press, 1987)』等がある。
インタビュー
千景:本日は、日本に休暇でいらした貴重なお時間を頂きまして、本当にありがとうございます!
イマムラさんは、アメリカで政府のお仕事をされているのですよね。
イマムラ:国務省のForeign Service Institute(FSI=教育養成機関)でArea Studies(地域研究)を担当しています。
FSIはアメリカ政府の職員を対象に主として国際分野のプロフェッショナル養成教育をしている機関で、その中で私が担当しているArea Studiesでは世界各国の歴史や経済、政治、社会、国際関係について教えています。
千景:政府で働く人のための研修機関、ということですか?
イマムラ:研修の対象は主として国務省の人が多いですね。
一般企業の方も対象としています。
私はこの仕事を始めてから20年ほどになるのですが、初めはアジア担当をしていました。
今はArea Studiesのディレクターとして、アジアだけでなくヨーロッパ、中近東、アフリカ、南米を含めたArea Studies全体のマネジメントをしています。
千景:アジア担当から全体のマネジメントをするようになったのですね!
お仕事の内容が変わって、いかがでしたか?
イマムラ:もともと大学で教えていたので、教えることには慣れていたのですが、マネジメントは人事や予算などの細かい仕事が多くて、大変ですね(笑)。
それぞれの地域は専門の方が教えているのですが、私自身ももっと勉強したいですね。
千景:やはり、管理職は担当とは違うご苦労があるのですね。大学は、どちらで教えていたのですか?
イマムラ:日本で結婚してから1年ほど上智大学の国際学部で教えていました。
学生は、日本に留学している外国人や、海外に長くいた日本人が多かったですね。
千景:その後は、アメリカに戻られたのですか?
イマムラ:夫の仕事の関係もあり、色々な国に住みました。
日本の後、夫と一緒にマレーシアに行きました。その後、アメリカのコロンビア大学の大学院に2人で入学しました。そして博士論文を書くために再び日本に戻り、今度は上智大学の比較文化学科で日本について教えました。
この頃、日本で長男を出産しました。
千景:随分、めまぐるしく移動されたのですね。
そんな中で出産とは、すごく大変だったのではないですか?
イマムラ:確かに大変でしたけれど、夫やお義母さんが協力してくれましたし、保育園も利用しました
千景:色々な手段を駆使したのですね。
イマムラ:そうですね。諦めずに考えればいくらでも方法はあると思います。
その後、夫がUNDP(United Nations Development Programme=国連開発計画)の仕事を始め、私達はナイジェリアに行く事になりました。
ナイジェリアでは、他の女性の学者と協力して、ナイジェリア人男性と外国人女性の国際結婚日本人男性と外国人女性の国際結婚との比較研究をしました。
千景:面白そうな研究ですね!それぞれの国際結婚で、どの様な共通点、違いがありましたか?
イマムラ:基本的に多くの部分ではとても似ていました
違いとしては、苦労する点としてナイジェリアはモノがなく、治安も悪いということが挙げられました。水が手に入らなかったり薬がなかったりということもありました。
千景:国の経済面や安全面に壁があったのですね。
逆に、日本での国際結婚はどの様な苦労があるとされましたか?
イマムラ:日本では夫が仕事で家におらず、なかなか子どもの世話をしてくれないことが挙げられました。 それから、嫁・姑関係や言葉の問題もありましたね。
言葉の問題としては、自国では高学歴で自立していた女性でありながら、日本では言葉が分からないために自分を子供と同じ、無力なものと感じるといったフラストレーションなどがあったようです。
千景:ナイジェリアとはまた違って、慣習や文化の違いが大きな悩みになるのですね。
イマムラ:そうですね。 結婚はそもそも国の違いなどなくても育った環境や価値観の違いによる影響は少なからず出てくるものですけれどね。
千景:なるほど。国際結婚をされているイマムラさんだからこそ分かることなのかもしれませんね。
イマムラ:国際結婚でもそうでなくても、結婚は色々ありますよ(笑)。
この研究で面白かったのが、それぞれの国の国際結婚をしている女性たちがこの研究結果を聞いて、ナイジェリアで国際結婚している女性は日本の国際結婚の方が大変だという感想を持ち、日本で国際結婚している女性はナイジェリアの国際結婚の方が大変だという感想を持ったということです。
つまり、他人の実情を知ることで、自分の苦労は大したことが無いということに気づいたようです。
千景:お互いの悩みを聞くと、自分の悩みが小さなものだと感じるものなのかもしれませんね。
すごく意味のある研究でしたね。
イマムラ:そう思います。
私自身もとても勉強になりました。
千景:ナイジェリアの後は、どうされたのですか?
イマムラ:ちょうど娘がナイジェリアで生まれたばかりでしたが、私はワシントン郊外のメリーランド大学から助教授のポジションをオファーされたのでそこで社会学を教えることになりました。一方、夫はソマリア、カリブ海地域駐在となりました。
その後、1988年にメリーランド大学を辞めFSIに移り、子供が2人とも大学に入ってからジョージタウン大学で教えることになりました。
今でも、国務省での仕事をしながら週に一度ジョージタウン大学で非常勤教授として教えています。
千景:2人目のお子様が生まれた中での環境の変化だったのですね。
また、現在2つのお仕事をされていると言うことですが、とてもバイタリティがありますね!
今は何を教えられているのですか?
イマムラ:学部生に授業をしているのですが、春学期は日本の社会について、秋学期は日本の家族・ジェンダーについて教えています。
千景:どんな人が興味を持つのでしょう。やはり女性が多いのでしょうか。
イマムラ:受講生には、男子学生も多いですよ。
日本に興味がある、または社会学に興味があって他の国について勉強したい、他のアジアの国と比較したい、あるいは、たまたまその時間が空いていたから、という学生もいるでしょうね(笑)。
基本はアメリカ人ですが、中国人や韓国人、もちろん日本人の留学生もいます。
千景:受講生がどういう感想を持つのかということも、すごく興味があります。
イマムラ:何を得るかは、授業をとる目的によっても様々でしょうね。
家族制度や婚姻の制度の違いにはびっくりする学生が多いです。
千景:そうですか。その違いは私も是非知りたいです。
それぞれの国の文化や価値観を知ることは、お互いの理解を生むことにつながると思います。
編集後記
世界を股にかけて活躍するアン・イマムラさんの経歴について、お伺いしました。
国際結婚に関する研究結果は興味深いですね。
これから色々な障害を乗り越えて結婚をしようとする人たちにとっては勇気づけられる内容だと思います。
次回は、イマムラさんご自身の国際結婚にフォーカスした内容をお届けします。
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2007年6月30日 bizwoman編集責任者:畑瀬千景
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